【築18年前後のコロニアル屋根】割らない高圧洗浄と“強化シーラー”の正しい使い方|追加費用なしの標準補修ポリシー【宇都宮・栃木】

query_builder 2025/08/03
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スレート(コロニアル)屋根は、洗浄の当て方ひとつで割れや欠けが増えます。この記事では、築15〜20年層で起きやすい劣化を踏まえ、割らない洗浄のコツ/強化シーラーの適用判断/標準補修の範囲を現場視点でまとめました。見積もり段階で**“下地条件”を数値化**しておくと、工事後の不満や追加請求を避けやすくなります。


目次


結論

  • 洗浄は“落とす”より“剥がさない”ことが先。 直角・至近距離・過大圧は欠け・割れの主因。

  • 強化シーラーは“下地強度を底上げ”する薬であって、割れの接着剤ではない含水率/粉化度で適用を判断。

  • 当社はヘアークラック補修・釘(ビス)押さえ・欠けの小補修追加費用なしの標準範囲で対応。見積段階で数と範囲を明記します。

  • タスペーサー(縁切り)塗り重ね回数・既存の重なり状態で要否を判断。**“とりあえず入れる”**は推奨しません。


築18年前後で起きること(劣化の要点)

  • 表層の粉化(チョーキング):素地露出→吸水増→寒暖差で微細クラック

  • 釘浮き・反り:熱伸縮と下地木材の動きで端部が持ち上がる

  • 重なり部の詰まり:旧塗膜やごみで排水不良→毛細管現象

  • 棟板金の緩み:風でバタつき→雨押え不全

※ **モニエル瓦(コンクリート瓦)とは別物です。本記事はスレート(繊維強化セメント板)**を対象にしています。

割らない高圧洗浄:現場ルール

※数値は目安。屋根の素地強度・含水・季節で調整します。

  1. 距離と角度

    • 先端距離は概ね300〜400mmを基準、角度は15〜30°の低角で“払う”。

    • 直角直噴・逆目当ては欠けやすい。重なり方向へ毛先流し

  2. 圧・吐出の考え方

    • 過大圧=洗浄力UPではない。脆弱化した素地は表層剥離が先に起きる。

    • 迷ったら吐出量重視で距離をとる。

  3. ノズル選択

    • 回転ノズルは当て方次第でエッジ欠け広角ノズル主体+回転は限定使用

  4. 先行試験

    • 北面の目立たない1㎡当て方×2〜3条件を検証し、剥離・欠けの有無を確認してから本番へ。

  5. 重なり部の排水確保

    • 洗浄後に目詰まり・ごみを除去。縁切り工程の準備を同時に進める。


強化シーラーの適用判断(“万能”ではない)

役割:脆弱化したスレート表層へ浸透・固化し、上塗りの密着ベースを作る。
向かないケース

  • 層間剥離(層が浮いている) → “接着剤代わり”にはならない。

  • 含水率が高い → 浸透せず、白化・はじきの原因。
    判断軸(当社の現地指標)

  • 粉化度:手で擦って粉が多量高浸透型を検討。

  • 含水率:雨後は乾き待ち。目安をクリアしてから塗布。

  • 試験塗布:1〜2枚で吸い込み→光沢ムラ→再塗の要否を決定。
    ポイント

  • “強化=厚塗り”ではない浸透させる量が勝負。吸い込み止まりを見て2回入れも検討。

  • 割れ・欠けは補修材で別途処置。シーラーに力技の補修効果を期待しない。


追加費用なしの標準補修ポリシー(当社)

見積書に明文化します。超過時はその場で説明→書面同意のうえ着手。

  • ヘアークラック補修

    • 0.3mm未満は上塗り前に標準補修(弾性フィラー等)。

  • 欠け補修

    • 5mm未満の角欠け標準。局所成形で平滑化。

  • 釘・ビスの押さえ

    • 棟板金・役物の増し締めは標準。緩み大は交換提案

  • 重なり部の縁切り

    • 必要時はタスペーサー等で実施(別途費用の有無は見積段階で明記)。

  • 写真報告

    • ビフォー/途中(洗浄・下地)/アフター最低15枚お渡し。


見積書で絶対にそろえる5条件

  1. 下地状態の診断値:粉化度/含水率/割れ枚数の初期値を記載。

  2. 洗浄条件:ノズル種・距離・角度の方針、先行試験の実施有無

  3. 下塗り仕様:シーラーの種類(浸透型/高浸透型)・回数・吸い込み止まり判定

  4. 補修の標準範囲ヘアークラック幅・欠けサイズ・釘押さえの可否と追加条件

  5. 縁切り実施条件・方法(タスペーサー or 手切り)・数量


施工の流れ(当社標準)

  1. 100円診断(屋根上・小屋裏の目視、含水・粉化の簡易測定)

  2. 見積・仕様すり合わせ(補修の標準範囲を先に確定

  3. 高圧洗浄(先行試験→本洗浄)

  4. 補修(ヘアークラック/欠け/釘押さえ)

  5. 下塗り(強化シーラーの浸透管理)

  6. 中・上塗り(所要量と回数で膜厚管理)

  7. 縁切り(必要時)→最終検査・写真報告


よくある質問(FAQ)

Q. 洗浄で割れたらどうなりますか?
A. 当社では標準範囲内の小欠け・ヘアークラックは追加費用なしで補修します。大きな割れや破断事前合意のルールで対応します。

Q. 強化シーラーを入れれば古い屋根も長持ちしますか?
A. 下地強度が閾値未満だと効果は限定的です。含水率・層間剝離の有無を見極め、差し替えやカバーを含めて総合判断します。

Q. タスペーサーは必ず必要ですか?
A. “必ず”ではありません。 重なり部の排水機能塗り重ね回数・厚みで要否を決めます。

Q. モニエル瓦にも同じ施工が使えますか?
A. 別物です。スラリー層など前提が異なるため、診断→別仕様になります。


まとめ/100円診断のご案内

  • 洗浄は“剥がさない”設計、**強化シーラーは“浸透管理”**が鍵。

  • 補修は標準範囲を先に決めることで、追加費用の不安を抑えられます。

  • 100円診断粉化・含水・割れ枚数を数値化し、ムダと不足のない仕様をご提案します。

▼最短当日OK:100円診断のご予約
電話:028-6121-8881(7:00–22:00)

Web:お問い合わせフォーム


監修・編集情報/免責

  • 企画編集:栃木県塗装の相談窓口 編集部

  • 監修:屋根担当(1級施工技能士/実務10年以上)

  • 所在地:栃木県宇都宮市東宿郷3丁目1ー8大福ビル3F

  • 更新日:2025-08-03

本記事は一般的な情報提供です。現場条件により適否が変わります。詳細は現地診断でご確認ください。


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栃木県塗装の相談窓口

住所:栃木県宇都宮市東宿郷3-1-8

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