水性と溶剤、どっちを使う?——低臭施工・乾燥・耐久のリアル【宇都宮・栃木】

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更新日:2025-10-07|対象:外壁・付帯の塗り替えを検討中の方/発注担当者

執筆:栃木県塗装の相談窓口 編集部
技術レビュー:施工管理責任者 小林 凌乃介(現場経験10年以上)
所在地:栃木県宇都宮市東宿郷3-1-8 大福ビル3F|電話:028-612-8881
検証方法:臭気・乾燥・膜厚(WFT/WFG)・露点差ログ/素地別の付着テスト(クロスカット)


結論

  • 外壁(窯業サイディング・モルタル)は、近年の2液水性(ウレタン/フッ素/無機ハイブリッド)で十分長持ち低臭・近隣配慮◎

  • **金属付帯(雨戸・庇・水切りなど)**は、溶剤系の防錆下塗り+上塗り(水性or溶剤)ハイブリッドが安定。難付着面は溶剤プライマーが有利

  • 仕上げ選定は**臭気(近隣)×素地(密着)×季節(乾燥)**で決める。TDS(技術資料)最優先&**GO/NO-GO:露点差≥3℃・RH≤85%**を厳守。


まず押さえる「水性 vs 溶剤」ざっくり比較

観点水性溶剤(弱溶剤中心)
におい/VOC低臭・低VOC。近隣/室内影響が小さいにおいあり。時間帯配慮と換気計画が必要
乾燥の強さ気温・湿度の影響を受けやすい(秋〜冬は時間配分が肝)比較的タフ(低温でも硬化しやすい製品が多い)
密着(難付着面)新型は改善。金属/既存フッ素面はプライマー設計必須金属・既存フッ素面のプライマー選択肢が豊富
耐久上位グレードで溶剤に肉薄(同等クラスもあり)実績豊富。上位グレードは依然盤石
施工性/安全引火性なし・安全管理しやすいシンナー管理・引火性に配慮
価格感同等〜やや高めの製品も(グレード次第)同等〜グレード差大

近年は**“外壁=水性”、金属付帯=“溶剤下塗+(水性or溶剤)上塗”が現実解。一括でどちらかではなく部位別**に最適化するのがプロの設計です。

素地別ベストプラクティス(実務)

窯業サイディング

  • 下地:高圧洗浄→小口の条塗り(浸透シーラー)→目地打ち替え(二面接着)

  • 上塗2液水性(アクリルシリコン/フッ素/無機)2回

  • 理由:低臭で近隣◎。端部条塗り×膜厚管理で長持ち

モルタル

  • 下地:ヘアークラック→フィラー、動くひびはUカット+シーリング

  • 上塗水性微弾性下塗+2液水性上塗

  • 理由:微細ひびを塗膜で追従。水性で膨れリスクを最小化

金属付帯(庇/水切り/シャッターボックス等)

  • 下地:ST2/3相当のケレン溶剤系エポ防錆

  • 上塗溶剤2液 or 2液水性(難付着面なら溶剤寄り)

  • 理由サビ源の遮断は溶剤下塗が堅実。上塗は現場の臭気配慮で選択

雨戸・アルミ建材・化粧シート

  • 判定“塗れる材か”の見極めが先(アルミ素地・化粧シートは塗らない判断も品質)

  • やるなら難付着面用プライマー(多くは溶剤)→上塗り(2液水性/溶剤)


季節×乾燥のリアル(宇都宮の秋〜冬)

  • 秋(10–11月):日没が早く夜露が強い。午後の追い塗り→夜露で白化しやすい。

  • 冬(12–2月)低温・高湿時の乾き遅れに注意。溶剤系の方が時間割の自由度がある製品が多い。

  • 共通GO/NO-GO露点差≥3℃RH≤85%素地温度≥5〜10℃(製品TDS優先)


近隣・臭気配慮の運用(すぐ使える)

工程表の時間割例(外壁=2液水性)

  • 08:30 洗浄/養生 → 10:30 下塗(面分割) → 13:30 中塗 → 15:30 上塗開始(面の選択で“夜露回避”

  • 事前掲示:においの強い工程(溶剤プライマー等)は午前帯に限定洗濯可否の案内を掲示

  • 送風:足場ネットの風抜きを取り、乾燥助長臭気滞留を抑制


よくある誤解(NG)と是正

  • NG:水性は耐久が弱い是正:上位水性(2液)は溶剤同等級が多数。TDSと実績で判断。

  • NG:溶剤は全部臭いが強い是正:弱溶剤+時間帯配慮なら近隣負担を下げられる

  • NG:どの面も同じ塗料で統一是正:素地ごとに“役割分担”(金属は防錆重視、外壁は低臭×長期)。


見積で“固定”すべきチェック

  • 部位ごとの系統(例:外壁=2液水性/付帯=溶剤防錆+上塗)

  • 製品名・回数・規定塗布量(kg/㎡)とWFT/WFGの計測

  • 下地設計(目地の二面接着/小口条塗り/ケレン等級)

  • 乾燥の基準(露点差・RH・素地温度、再塗り可時間)

  • 臭気配慮(においの強い工程の時間帯掲示文洗濯可否案内

  • 工程写真(洗浄→下塗→中塗→上塗/付帯の防錆→上塗)


3分セルフ判定(家の前でOK)

  • 小さなお子さん/在宅高齢者/在宅勤務が多い

  • 道路接道が近い/隣棟間隔が狭い

  • 付帯にサビ・腐食が多め
    上2つなら外壁=水性が快適。サビ多めなら**付帯は溶剤下塗+(上塗は現場で選択)**が安全。


まとめ/ご相談はお気軽に

  • 外壁は“2液水性”が今の標準。金属付帯は溶剤防錆+(水性/溶剤)上塗ハイブリッドが堅実。

  • 決め手は臭気×素地×季節写真と数値(露点差・RH・WFT/WFG)根拠ある設計を。

  • 当社は工程写真+数値ログを提出し、無理進行はしません

最短当日OK:無料相談・100円診断

  • 診断:部位別“水性/溶剤”の最適解写真×数値で判定

  • 提出:48時間以内の簡易報告書(仕様・工程・概略スケジュール)
    所在地:栃木県宇都宮市東宿郷3-1-8 大福ビル3F|電話:028-612-8881(9:00–18:00)
    Web栃木県塗装の相談窓口


監修・編集情報/免責

  • 企画編集:栃木県塗装の相談窓口 編集部

  • 技術レビュー:施工管理責任者 小林 凌乃介

  • 所在地:栃木県宇都宮市東宿郷3-1-8 大福ビル3F|電話:028-612-8881

  • 更新日:2025-10-07

本記事は一般的な情報提供です。最適な仕様は現地条件・各製品TDS(技術資料)を最優先してください。ご相談お待ちしております。


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